

『足るを知るメソッド』の教科書
【方法編】
【第七章】循環を意識する
方法編の最後にご紹介するのは、足るを知る状態を長続きさせるための、循環を意識するという方法です。
セルフカウンセリングの最後におこなうのはもちろん、普段から意識するようにしておくことで、ブレない自信と心の安定が身につきやすくなります。
循環が止まるとメソッドも止まる
『足るを知る状態』になっても、その状態が長く続かないことがあります。その理由は、循環していないから。
循環というのは、「受け取ったら出す、出したら受け取る」の流れのことですが、これは相互のバランスが取れて、初めて成り立つものです。(図1参照)
『足るを知るメソッド』は、既にあるものに目を向けて、ちゃんと受け取ることで心を満たすメソッド。つまり、受け取りです。
だから、メソッドで受け取った後は出さなければならないのですが、それができないと、図2のようになります。
受け取り続けることで、「自分は受け取ってばかりで何も返せない……」と罪悪感を感じ、受け取り拒否をし始めるんです。
これが、『足るを知る状態』が長く続かない原因です。
図1

図2

循環に必要なのは"貢献感"
図3

「『足るを知る状態』を維持するためには、受け取るだけでなく出すことも大切」ということがわかりました。
しかし出すと言っても、いったい何を出せばいいのでしょう?
・人の役に立てるような特技はないし……
・人のために生きようとすると、また自分を見失いそうだし……
と、感じる方も多いかもしれません。
しかしここで必要なのは、「出しているという事実」ではなく、「出しているという自信」なんです。
「出している」という自信。つまり、貢献感です。貢献感さえあれば、受け取ることへの罪悪感は生まれず、継続的な豊かさの循環を生み出すことができるんです。(図3参照)
"貢献感"を感じる方法
正しく貢献感を感じるために大切なキーワードが、「貢献せずに『貢献感』を得る」です。
このキーワードを忘れてしまうと、ついつい誰かに貢献しようとしてしまうので、ぜひ覚えておいてください。
意識的に誰かに貢献しても、それは『貢献感』という見返りを得たいだけの自分のための行動なので、循環には繋がりません。だから、貢献せずに『貢献感』を得るということが、かなり重要なんです。
では、貢献せずに『貢献感』を得るためには、何をすればいいのでしょうか。それは、「自分は既に貢献している」と、思い出すだけでいいのです。
それを思い出すための方法が、これからご紹介するイメージワークです。
【貢献感を感じるイメージワーク】
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大きな木をイメージします。
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その木が地球に対して、酸素を供給したり、土砂崩れを防いだりする役割を担っていることを思い出します。
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小さな虫をイメージします。
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その虫にも、生まれてきた役割があることを思い出します。(落ち葉を分解する、鳥の餌になる、など)
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地球上のすべての存在が、"地球の循環の為に生かされている"ということを思い出します。
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同じ地球に生きている自分自身も、地球の循環のために生かされていることを思い出します。

読んでイメージするだけでも効果はありますが、より効果を得るためには、以下の音声データをご活用ください。
このワークの結果、「自分が生きて存在していることが、既に貢献している証」と、『貢献感』を感じることができれば成功です。