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『足るを知るメソッド』の教科書

【効能編】

【第二章】バンジーが必要なくなる

 『足るを知るメソッド』の効能2つ目は、「バンジーが必要なくなる」です。この"バンジー"というのは、高い所から飛び降りてスリルを味わう、あのアクティビティの"バンジー"です。

 "セルフカウンセリング"と"バンジー"では、一見、関係がなさそうに見えますが、一体どのような繋がりがあるのでしょうか。その辺りも含めて、解説していきます。

"バンジー"って何?

 "バンジー"というのは、行動を起こすのに勇気がいる事柄のことを指します。そして、勇気を出していつもと違う行動を起こすことを、"バンジーを飛ぶ"と言います。


 なぜそんなことをするのかというと、自分自身の行動パターンを変えることで、いつもと違う結果を得るためです。
 例えば、「人見知りの人が出会いを求めるなら、勇気を出して人と関わってみよう」というようなことですね。


 いつもと同じ行動のままでは、変化はありません。結果を変えたいならば、まずは自分自身の行動を変えましょうという考え方です。
 そのため、しばしば「幸せになるには勇気が必要」と言われることもあります。

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バンジーの難点①

 バンジーを飛ぶことの一番の難点といったら、何と言っても"怖い"の一言に尽きるのではないでしょうか。

・そんなことをしたら迷惑をかける
・そんなことをしたら嫌われる
・そんなことをしたら損する
・そんなことをしたら傷つくetc…

 

 そう信じて避けてきたことを、あえて行動に移すのですから、怖くないはずがありません。
 嫌われる覚悟、傷つく覚悟をするのは、容易なことではないのです。

バンジーの難点②

 無理にバンジーを飛ぶと、人間関係に軋轢が生じやすくなります。これが、バンジーを飛ぶことの2つ目の難点です。どういうことか、例を見てみましょう。

《無理なバンジーによって人間関係に軋轢が生じる例》

 断るのが苦手なAさんは、思いきって「断ってみる」というバンジーを飛んでみることにしました。ところが、うまく断る自信のないAさんは、「何がなんでも絶対に断ってやる!」という強い決心をして挑んだため、言い方がきつくなり、相手に横柄で身勝手な印象を与えてしまいました。

 「やりたいことをやって嫌われるなら、それはその程度の関係だったということ」と言うこともできるかもしれません。しかしこの例のように、"やりたいことをやったから嫌われた"わけではなく、ただ伝え方によって誤解を与えてしまっているだけのケースも少なくありません。

 なぜこのような誤解が生まれてしまうのかというと、やはりバンジーへの恐怖心が原因にあります。バンジーを飛ぶことを恐れるあまり、「うまくできるように……失敗しないように……自然にできるように……」ということばかり考えてしまい、いつの間にかバンジーを遂行することだけが目的になって、相手に自分の要望を押しつけてしまうのです。それが相手に不快感を与え、軋轢を生んでしまうというわけです。

 バンジーは本来、自分の人生を取り戻すために行うもの。しかし恐怖心があると、その本来の目的を見失いやすくなってしまうのです。

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バンジーが必要なくなる理由

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 『足るを知るメソッド』では、バンジーは飛ぶ必要がないと考えます。
 その理由は、"足るを知った状態"になると、自他への絶対的な信頼感が生まれ、失敗することが怖くなくなるからです。脅威を伴わないバンジーは、もはやバンジーとは呼べませんよね。

 この、自他への絶対的な信頼感というのは、「こんなダメな自分を受け入れてくれる人たちは心が広い」という他者への信頼感と、「ダメだと思っていたこんな自分も、みんなが受け入れてくれるなら実はそんなにダメじゃないらしい」という、自分自身への信頼感です。
 他者への信頼感があることで、「受け入れてもらえないかも」という不安は半減し、自分自身への信頼感があることで、他者から受け入れられないことへの恐怖心もなくなります。そのため、失敗することが怖くなくなるのです。
 これが、『足るを知るメソッド』ではバンジーは必要がないと考える理由です。

『足るを知るメソッド』が効率的なワケ

 『バンジーの難点②』でも挙げたように、恐怖心を持ったまま無理にバンジーを飛ぶと、人間関係に軋轢が生じる恐れが高まります。それは、自分自身の幸せの責任を相手に押しつけて、「わたしの幸せのためにあなたが変わって!」と、強要しやすくなるからでしたね。
 では、『足るを知るメソッド』によって、「相手はこんなわたしを受け入れてくれている優しい人だ」と気づけたとしたら、どうでしょう? 「いつもありがとう」という感謝の気持ちを込めながらの、「でもこうしてもらえると、もっと嬉しい♪」というような、提案になるのではないでしょうか?
 強要では反発するような内容も、提案だと受け入れてもらいやすくなりますよね。
 これが、わざわざ怖い思いをしてバンジーを飛ぶよりも、『足るを知るメソッド』で先に感謝を思い出す作業をした方が、望む方向に現実が変わりやすくなり効率的である、という理由です。

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