

『足るを知るメソッド』の教科書
【方法編】
【第二章】自分を楽にしてあげる
続いては、"足るを知る状態"になるための方法2つ目、自分を楽にしてあげるです。
どんなにセルフカウンセリングを頑張っても、リラックスしていなければ"足るを知る状態"にはなれません。
ここでは、セルフカウンセリングを成功させるために、芯からリラックスする方法をお伝えしていきます。
メソッドの成功は"楽な状態"から生まれる
セルフカウンセリングを始める前に、まず確認しなければならないことがあります。
それは、「今の自分は、"楽な状態"かな?」ということ。"楽な状態"からセルフカウンセリングを始めることで、焦りが生じにくくなるからです。
"楽な状態"というのは、次のような状態のことを指します。
・リラックスしている
・余計な考え事をしていない
・体中の力が抜けている
イメージで例えると、リゾートでのんびりしている状態でしょうか。人によっては、温泉でまったりという方がしっくりくる人もいるかもしれませんね。
それぞれ、自分が一番"楽な状態"でいられると思うイメージを見つけて、そのイメージを基準に、今の自分が"楽な状態"かどうか、比較して確認してみましょう。

"楽な状態"を作り出す方法

イメージの自分と今の自分との間に差異があった場合には、その差異を書き出してみましょう。
イメージの中の自分には、何があって、何がないのでしょうか?
・時間に追われていない
・口うるさい人がいない
・お金を気にしなくていい
などなど……色々出てくると思います。
差異を書き出したら、今度はその差異を埋めていく作業をします。
《差異を埋める作業例》
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「時間に追われていない」と書いたのであれば、予定をキャンセルするなどして、今、自分に時間を作ってあげる。
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「口うるさい人がいない」と書いたのであれば、今、その口うるさい人から離れてみる。
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「お金を気にしなくていい」と書いたのであれば、今、思いきって、好きなことにお金を使ってみる。
この例のように、今まで我慢してきた自分を、解き放って楽にしてあげるんです。 この時点でスッキリできたら、もう"足るを知る状態"になっているはずなので、メソッドの実践はここまでです。 もし、「そんなことできない……」と、差異を埋める作業ができない場合には、他のメソッドを試してみましょう。
意外な落とし穴
「"足るを知る状態"に戻りたい」という気持ちも、"楽な状態"になるのを妨げる要因になるので注意が必要です。
"足るを知る状態"に戻りたい時というのは、「このままじゃダメだ、落ち着かなきゃ」と必死になっていることが多いため、どうしても"足るを知る状態"に固執しやすくなります。
そのため、いくらメソッドを使って期待や執着を捨てても、"足るを知る状態"への固執が残ったままなので、いつまでも"足るを知る状態"に戻れないのです。
大切なのは、「"足るを知る状態"に戻ること」ではなく、「"足るを知る状態"でない今の自分を受け入れること」。
"足るを知る状態"に戻るためには、まず"足るを知る状態"に戻ることそのものを諦める必要があるのです。
