

『足るを知るメソッド』の教科書
【方法編】
【第六章】視野を広げる
次は、視野を広げるという方法について見ていきましょう。
とても単純なメソッドですが、悩んでいる時には悩みにばかり気を取られて、視野を広げることを忘れてしまいがち。この章を読んで、いま一度、視野を広げることの大切さを学んでみましょう。
悩んでいる時=視野が狭くなっている時
悩みの原因は様々ですが、悩んでいる人にはある共通点があります。それは、「視野が狭くなっている」ということ。
視野が狭くなっていると、次のような症状が現れやすくなります。
・同じことばかり考えてしまう
・ネガティブに囚われる
・聞く耳を持てなくなる
これって、悩んでいる時と同じ状態ですよね。ということはつまり、視野を広げさえすれば、「悩みも自動的に解消できる」ということ。
ちなみに、この視野が広がっている状態は、『足るを知る状態』でもあります。

視野の広げ方
ここでは、視野を広げるための3つの方法をご紹介していきます。
人によって合う・合わないがあると思うので、以下の方法を参考にしながら、自分に合う方法を探ってみてください。
【方法① 自然を感じる】
例えば、風を肌で感じてみる。雲の動きを目で追ってみる。夜空を見上げて宇宙に思いを馳せてみる―――
このように自然を感じることには、以下のような効果があると考えられます。
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意識を外へ向けることで、視野を広げられる。
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一度立ち止まってみることで、焦る気持ちを落ち着かせられる。
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無作為な自然と一体化することで、「すべてはなるようになる」と思え、悩む必要性を感じなくなる。

【方法② 祖先に思いを馳せる】
例えば、「この道を歩いた昔の人々は、どんな気持ちだったんだろう」「今の日本が平和なのは、平和な国を作りたいという祖先たちの強い思いのおかげなんだな」など―――
このように、祖先に思いを馳せることには、以下のような効果があると考えられます。
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内側に向けていた意識をそらすことで、視野を広げられる。
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たくさんの人々の思いの上に生きていることを思い出し、自分の悩みなんて取るに足らないことだと思える。
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たくさんの人の命や思いを受け継いでいる自分たちは、尊い存在なのだと気づける。(自分自身も他人も大事にできる)
【方法③ 身近なものに目を向ける】
例えば、家。「雨風から守ってくれるこの家は、大工さんたちが頑張って作ってくれたんだなぁ。家賃を払ってここに住めるのは、こんなわたしを雇ってくれる人がいるからなんだなぁ」など━━━
このように、身近なものに目を向けることには、以下のような効果があると考えられます。
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意識を外へ向けることで、視野を広げられる。
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自分が多くの人に支えられていると気づけることで、安心感と感謝が生まれる。
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安心感と感謝が生まれることで、焦りではなく感謝から行動できるようになる。
「壮大な自然に囲まれたら、自分の悩みがちっぽけに感じられた」という体験談が多いことからも、上記のように広い世界に目を向ける方法は、多くの人に有効なのではないかと思われます。(ただし、想像力が必要になります)
しかし、人によって感じ方や効果は千差万別なので、書かれていることだけに縛られずに、「自分はどう感じるだろう? どういう時に視野が広がるだろう?」と、自分自身の感覚を最優先に、実践してみてください。